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2020年4月24日

積水ハウスの株主・社員、そしてメディアの皆様

 

株 主 提 案 者

勝呂 文康・和田 勇

 

積水ハウス第69回定時株主総会の結果を受けて

 

4月23日に開催されました積水ハウスの第69回定時株主総会の結果につきましては、会社による開示及び各種報道から既にご承知のことと存じますが、我々の株主提案は否決されております。

 

結果としては残念なものでしたが、我々は今回の取り組みを通じて、株主の皆様が何をお考えで何を求めておられるのか、ということの理解が進んだと考えております。

 

具体的には、その一つとして、今回の株主提案では我々は取締役候補者とした11名の一括選任を求めましたが、その点については株主の方々からのご理解が得られなかったことが把握できました。

 

また、我々が問題点として指摘した2017年の土地の不正取引事件は、議決権行使助言会社や株主の皆様も引き続き関心の対象として問題視しておられ、3年近い時を経ても決して事件が風化していないということが明らかとなりました。

 

更に、社外取締役の増員、特に取締役会の過半を社外取締役とすること、そして我々の真のガバナンスを追求する姿勢については、ご理解・ご賛同をいただけていたことも明らかとなったと考えております。それは、阿部俊則会長や稲垣士郎副会長の再任に関する得票率が2年前と殆ど異なっていないこと、また仲井嘉浩社長・内田隆副社長のそれが2年前より大きく下げていること、からも明らかです。

 

今回の結果は我々の求めた形とはなりませんでしたが、株主の皆様において、このように我々と同様のご理解があり、あるいはご賛同いただけた面があり、我々としては今後、積水ハウスがそうした方向に進むことを期待したく思い、引き続き見守ってまいります。

 

今回の株主提案を進める中で、多数の株主・社員の方々からご支援・ご期待の声をお寄せいただきました。ありがとうございました。多くの方から応援いただいたことから、コーポレート・ガバナンスを中心とした課題を社会に広く問題提起した我々の今回の挑戦は、日本の企業社会にとり重要な意義あるものとなったのではないかと考えております。

 

大手の議決権行使助言会社も理解を示した大きな課題があったにもかかわらず、我々が変化を起こせなかったことは、株式持ち合いや株主総会の形骸化といった問題を改めて認識させられることとなりました。我々は今回の取り組みの中での株主との対話を通じて、株式持ち合いが経営者統治を目的とするコーポレート・ガバナンスを弱体化するものであると実感しました。

 

今回の動きが日本企業のコーポレート・ガバナンスの向上の契機となり、日本企業に対する世界からの評価が変わり、それを通じて日本企業の価値向上につながるようであれば、と大言壮語のようではありますが、本心からそう考えております。

 

これまでご支援いただきまして、ありがとうございました。改めましてご支援に深く御礼申し上げる次第です。

以 上

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