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積水ハウスはオリンパス 2.0と言うべき不祥事事例か?

 

オリンパス1.0[1]

 

会社:   オリンパス株式会社

 

本店所在地:   東京

 

業種:   カメラ・医療機器

 

不祥事が発生した年度:   2011〜2012年(会計不正は1980年代から行われていた)

 

取締役会構成(2011年当時):   取締役15名(内、3名のみが社外)

 

不祥事の内容:   「飛ばし」の手法による巨額負債を第三者の帳簿に移す(17億米ドル)

 

警告となった内容:   異例の額のアドバイザリー・フィー及び買収費用の支払い

 

上記の中の大きなもの:   678百万米ドルのケイマン諸島の会社への支払い

 

社内の違法行為者:   菊川剛(会長CEO)、森久志(副社長)、山田秀雄(常勤監査役)(以下「Big 3」)

 

違法行為を行ったCEOの任期:   国内事業を10年にわたり経営

 

違法行為の発見態様:   新たに社長に就任したMichael Woodford氏による発見

 

Woodford氏のバックグラウンド:   同社に30年勤務する職員で、海外(日本国外)事業にフォーカス

 

Woodford氏の対応:   confronts 「Big 3」に対峙したが、否定し、Woodford氏の調査を妨げた。その後Woodford氏は取締役会の場でその点を問おうとした

 

Woodford氏のその後:   「Big 3」は同氏を取締役会で話をしないようにさせ、同氏を解任した(賛成15、反対0の解任決議)

 

Woodford氏解任に関する同社の公表内容:   「Woodford氏は組織を混乱させ、日本の文化を理解しない」

 

メディア報道:   FACTA(日本の雑誌)及びFinancial Times(欧米の金融誌)が本不祥事を最初に報道

 

隠ぺい:   取締役会は「Big 3」の操り人形に過ぎず、違法取引を検証した監査役会も当該取引に違法性、取締役による善管注意義務違反や組織的な誤りは見出だせないとした

 

組織犯罪:   メディアは、それら違法取引とヤクザとの関連性を報じ、またWoodford氏は反社会的勢力が取締役会の後ろにいると述べた

 

逮捕:   「Big 3」は金融商品取引法違反で逮捕された

 

罪状認否:   「Big 3」は有価証券報告書虚偽記載につき罪状を認めた

 

新たな取締役会:   当時の取締役会は新たなメンバーの取締役会に変わり、コーポレート・ガバナンスの改善や監査役の独立性の確保を行い、同社の株価は大きく上昇した

 

[1] 2011〜12年のオリンパス事件は日本のコーポレート・ガバナンスの最悪の失敗事例であると見られている。日本政府は是正すべく改革を行った。しかし、近時の、そして現在も続く積水ハウスにおける不祥事にはオリンパスにおけるコーポレート・ガバナンスの不全と共通の要素が多数ある。したがって、積水ハウスはオリンパス事件の2.0である

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